転職が鬱病に及ぼす影響

転職が原因の鬱病もあり転職で軽快する鬱病もある。この二つの関係は

転職による環境変化に、適応できず鬱状態に陥ることは現代ではしばしば起こり得ることです。また、職場の環境に適応できないで、うつ状態に陥った人が、職場を変えることで快方に向かい、通常の職務に戻ることができた例も多く見られます。

この場合、ストレスの原因が取り除かれて半年以内に通常の状態に戻るようなら、適応障害と考えられますが、それ以後もうつ状態がつづくような場合うつ病と言えるでしょう。

いずれにせよ、うつ状態に陥って通常の職務が続けられない時には、休養が必要なことは間違いないでしょう。そして、症状が軽快して職務に復帰できる状態になったとして、以前ストレスのかかった職場環境が改善されていない場合は当然転職も考えるべきといえます。

学生時代から非常に生真面目fであった、ある人物の例を挙げます。この人は祖父も父親も教師で当人も教師になることを希望していました。そして、当初の志望通り、教員の職に就きました。しかし何年か後に、うつ状態になり休養をとらざるを得ない状態になりました。その後、教職を離れ、同じ自治体の教育部門で教職以外の職に付き、通常に勤務しています。後で聞くと自分は教職には不向きだったと言っていました。

彼の場合、教職に対する意欲も思い入れも人一倍強かったわけですが、その思い入れと現実のギャップがストレスになったことが考えられます。このような例は転職がうまい具合に働いた例と言えるでしょう。

しかし、うつ病のについては、すべての場合に転職が薦められるとは言えません。

うつ病という病名は、決まった原因による分類によってつけられたものではなく、原因は特定しきれない一定の症状に対し付けられたものです。現在でも、原因はいろいろ考えられてはいますが、多くは仮説の段階にあり、また必ずしもすべてが同じ原因に因るとは言えないわけです。

うつ病ののなかには、性格や環境の影響を強く受けていないと考えられるものがあります。

内因性うつ病と呼ばれるもので、これはセロトニン、ノルアドイレナリンなどの脳内神経伝達物質の働きが低下することで起こると考えられています。この場合には抗うつ剤の使用により、回復することも多いとされます。またなにより、環境による影響が原因ではないと考えられる以上、転職などの環境の変化を急がない方がよいと考えられます。

このように、抑うつ状態に陥った場合にもそれが環境に因るものか、あるいは環境以外の原因が考えられるのかを慎重に見極めることが必要です。

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