うつ病になりやすい性格の諸説の検討

鬱病になりやすい性格って、さまざまな説があるけど実際はどうなの?

うつ病になりやすい性格については古くからよく語られています。よく言われるのが、真面目で几帳面、責任感が強く、自分を責めるタイプなどというものです。たしかに我々の経験や想像によればそのような例が多いように考えられます。しかしまた、現代では必ずしも先に挙げたような場合だけではなくその逆の性格の人にもうつ病が増えているとも言われています。

このような性格にうつ病の原因を考える仮説が、心理学的仮説の代表的なもののひとつである、病前性格論と言われるものです。

この病前性格のひとつとして考えられるものに、メランコリー親和型性格と言われるものがあります。

これは最初に挙げた例の前者とほぼ同じもので、比較的中高年層に多いものです。その性格として挙げられるのはメランコリー性格、几帳面、秩序を愛する傾向がある、社会的規範や役割をに対して愛着をもつ、疲れやすく申し訳ない気持ちを持つ、焦燥感、自己に対する抑制が強いなどのものです。また仕事にも熱心な傾向があります。

いわゆる一般に考えられる、うつ病になりやすい性格の典型と言えるでしょう。いわゆる模範的な人物とも言えますが、物事がうまく働かに時に、抑制や、焦燥感や、申し訳ない気持ちがストレスとなることは容易に想像できます。

このタイプの場合には薬物による治療は比較的有効に働くとも言われています。

これに対し、近年になって提唱されているものにディスチミア親和型と言われるものがあります。これは最初に挙げたふたつの例のうちの後者にあたるものです。

比較的若年層に多く、退却傾向があり、無気力、自分自身に愛着を持ち、秩序をストレスと感じる、物事を回避する傾向があり、他者へは批判的な傾向がある、衝動的な自傷行為に走りやすいなどの性格があると言われます。

このような性格の若者は、私などが学生生活を送った70年代によく見られたように思えます。

これがうつ病になりやすい性格のひとつの典型として、近年になって提唱されたのはどんなわけでしょう。

一つにはこのようなたいプの人間にとって住みにくい時代になったことが考えられます。秩序への反発などは、かつては若者の特権のように考えられる向きもありました。

それともう一つ考えられることは、このような無気力がうつ病と考えられなかったことも考えられます。それだけうつ病という概念の範囲が広がったということも言えるのではないでしょうか。

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